トリリオンノード (Trillion Node)は 1兆個のノードであり、トリリオンノード・エンジンは IoT (Internet of Things) 端末を意識している。半導体技術を活用したスマートなIoT端末が、幅広い産業で、かつ、全世界に普及すれば経済波及効果は大きなものになると目されている。
1兆個 = 100万個 x100万種類 という算数となり、膨大な種類のIoTビジネスを掘り起こす必要がある。クリス・アンダーソンが提唱しAmazonが活用したロングテール (Long Tail) というビジネス・モデルを思い起こす。
モノづくりの世界では100万個出荷出来れば大成功であろうが、新規ビジネスの最初の一歩は300個、それを1~3万個に引き上げれれば、新市場ができて100万個を目指せると考える。ロングテールの端っこの300個規模の新規ビジネスをどうやって成功させるかに興味がある。
トリリオンノード研究会はこのコンセプトを「官」の支援で「学」で育てる活動である(計画工学研究所もその会員)。 https://trillion-node.org/
さらに、その成果を市場に広めるためにLeafonyというブランドで「学」+「民」で展開している。
Leafonyの基板の幅は2cmと小型・軽量である。センサー半導体を搭載したリーフ(Leaf)とマイコンリーフを組み合わせると、実世界(フィジカル空間)のデータを収集・解析して、無線・有線通信を組み合わせてインターネット(サイバー空間)にデータを発信できるし、マイコンでアクチュエーターやモーターを制御する事もできる。サイバーフィジカルシステム (CPS) を実現するのにうってつけと言えよう。
計画工学研究所の狙いとしては、自律して移動するIoT端末=ロボットにLeafonyを活用する事にある。ロボットの耳・目・体感(振動・姿勢)センサーとしてのノードが複数あり、アクチュエーターやモーターも複数あるシステム構成となる。ノード間の接続には自動車電子機器で実績のあるCANバスを使う事を検討する。(尚、無線についてはBluetooth 5.x 、WiFi, LoRa, LTE-M等がLeafonyの成果として実現されている)
ロボットとしては地上走行型が多いが、空飛ぶクルマ(UAV、所謂ドローン)をターゲットとしたい。
オープンソースのフライトコントローラー(FC)とLeafonyシステムの外観比較
左からPixhawk-4 (産業用機にも使用される), Kakute F4-V2 (FPVレース機にも) ,
そして Leafonyシステム(FCではなく汎用端末)